前回のエントリで2008年のテーマとして下記の三つ掲げた。なぜこれらにたどり着いたか備忘録として書いておく。
- Japan
- Creativity
- Mac
Japan
三田の家の坂倉さんと話してみて、
世界との競争力という観点から日本ならではのものを追求してみたくなった。日本史を含めて、反省しがちな日本人気質は日本の三大宝物に「刀」、「玉」に加
えて「鏡」が入っていることからも分かるように美徳のひとつだと思っているけど、欧米流のやり方を聞いて「やっぱり日本人はそういうところがダメだ」のよ
うに反射的に動くのは決して鏡を使っているのではなくて、惑わされているだけだと思う。そういうときは一度京都に行ってすばらしい建築物を見て、こんなの
を創った文化は決して劣るものではない、と全否定を踏みとどまり、否定じゃなくて「日本もなかなか良いじゃないか。いやむしろ日本はそういうところがよい
のだ」という視点で考えるようになって欲しいと思う。僕もそうしている。そうしないと世界のフォロワーにしかならない。残念なことに、欧米も「我々のやり
方が正しい」という入り方をしてくるので、それに惑わされないように。そういうときに堂々と「ああ
そうなのね。でもね、日本はこうなの」とカウンターで言えるように日々訓練(?)している。僕は今、Skypeという非常にインターナショナルな会社にいるため、毎日その文化
ギャップと戦っている。戦っているというと日本文化を守っているように聞こえるかも知れないなあ。そういう場面も多いけど本質はそこじゃない。要は中立的な視点を持って海外のアイディアでも良いものはよい、日本のものもそう。そして「良い」は「客観的に良い」のか、「日本人にとっては良い」のか、外人に理解できるのか、日本人は対応できるのか(できなそうな考え方なら無理しない方がいい)、とかとか、そういうことを考えながらやっているということ。このように日本を外側から見ている人たちと行動するという立場にいることを貴重だと感じている。
日々そういったギャップを感じる一方で、本社の社員の多くは日本が大好きだということも事実。あらゆる理由を
付けて日本に出張したがっているのだ(笑)。多くの外国人がこんなに日本に来たがっているってことを、日本人は知っているのかな。
Creativity
Skype社内外問わず、ものづくりに積極的に関わっていきたいと思う。僕が作れるものって、子供に
作ってあげるLEGOのおまわりさん以外だと、ソフトウェアということになる。それは自分で実際にコードを書くというでは必ずしも無い。どう言ったらいいのかな。。そういうスタンスなんだ!というだけでもきっとこのテーマとしては達成と言えるし、自分で頭からメリメリ突っ込んでいくってこともそれはそれで十分あり得そう。そんなちょっと自分本来知っているCreativityの喜びに浸ることで、すべてにポジティブなフィードバックがあるんじゃないか、作る側に経たないと退化するんじゃないか、なんとなくそんなこと。きっとSkypeへも良いフィードバックがあるだろうし、Skypeに関して新たな発見があると思う。人生プライオリティも分かれば最高。そしてそんなことをJapanな視点全開でやっていければいいな。たとえば、海外でも使えるようなものを作るにしても「海外向け」に作るんじゃなくて、日本のルール、考え方、ツールはなるべくそのままでそれを「世界に上手く伝える」ことの方に重点を置きたい。
Mac
そして今年はMacユーザーになる。これはテーマか?と思えなくもないが、色々下記のように考えていたら、これは自分の視点を固定するに値する、まさしくテーマと呼ぶべきものであった。そもそも小学生の頃、Macは欲しくてたまらなかった。でも高かった~。とても親に買って欲しいなんて言えるレベルじゃあ、ありやせんでした。今のように15万円ちょいでMac Bookが買える時代が来るなんて思ってもいなかった。だから比較的「安価」にMacのようなことができるDOS + Windows 3.1 (または JUST Window?) という選択肢があったんだ。Macじゃなかったその当時のもう一つの理由としてはNECのPCでBASICで遊ぶのが流行っていたからというのもある(僕のまわりだけかも...)。PCでBASICって書籍も多かったし。
それからずっとWindowsを使ってきて(大学はSolarisも)、Windows2000で安定性としてはほぼ「いいんじゃない?」の粋に達した。でも、ビジネス用途でWindowsがMacに安定性の面からチョイスされていたのは、たぶんその頃までかな。その後、OS XからはSad Macなんてなくなったし、UNIXユーザーも、Windowsユーザーも(Bootcamp とか Parallels で)、もちろんMacユーザーもみんなハッピーになれるオールインワンな端末としてMacは存在している。昔はかわいいおもちゃとしてMacが欲しかったけど、今は非常に現実的に、そして普段使って嬉しいものとしてMacが必要になった。
実は上記のCreativityとMacユーザーへの移行はリンクしている。僕にとってソフトウェア開発とはOS依存のアプリケーション開発のことだったんだけど(正直Webなんて...と思っていた)、今、ようやくWebが(開発対象として)面白そうと思えてきた。つまり唯一Windows nativeが必要だったのは、Windowsアプリを開発することを念頭に置いているからであって、それを捨てれば、もうWindowsな理由はない。それにWindowsが必要になったときでも、bootcamp、parallelsがあればOK。
あとは軽いMac Bookさえ出てくれれば完璧だ。と思っていたらMacBook Airが発表に!今だ!と思ったのもつかの間、若干の予算オーバーで家族と相談スタート。すでに自宅でMac Book Proを年末から使い始めているので、すでに移行は始まっているが、普段触れるコンピュータがすべてMacになるのは、その相談次第。
ところで、僕のような人は必ずWindowsをMacにインストールするだろうから、OSの売り上げという意味から言うとマイクロソフトのインパクトは少ないのかも知れない。となると、僕のような人が今後増えてきた場合、もっとも困るのはPCメーカー(Windows機メーカー)ということになる。だってMacOSを動かせるのはMacだけで、その逆はない。すると今度はマルチタッチなどの入力デバイス(ハードウェア)を含んだ形で「ハードとOSの組み合わせ対決」が始まるのかな。それも今のところMacBook Airでやられちゃっているけど。
さらに僕のような人が増えると、OS非依存のGoogleなどのWebのサービスが重宝がられる。またマルチプラットフォームに対応しているSkype :) のようなアプリケーションも重要性が増す。そしたらまたマイクロソフトはMac版IEの開発を始めるんだろうか。そんな妄想がつきない。というわけで今年のテーマの最後に「Mac」を据えてみた。
今年はこれら3つを個人的なテーマにしてみた。真の意味でのCreativityということに関しては今年は「準備」の年になるかも知れない。僕が今年出会う人にもよるだろうし、その辺はよくわからない。いずれにしても、仕事は仕事でちゃんとObjectiveがあるので、それと直行する形でこのように個人的なテーマを設定してみるのはちょっとした実験。3ヶ月ごとにレビューしたいけどたぶん忘れそう。
皆さん、今年上記テーマでピンときたらご一報を!
我が家にもMacを導入したいと思ってたんですが、やはりAirは予算オーバーです。20万円を切ってほしかった。
なのでMacbookにしようかなぁ。と悩み中です。
投稿情報: k | 2008年1 月22日 (火) 09:55
kさん、コメントありがとうございます。
確かに20万円切って欲しかったですね。MacBookでもいいのですが、移動が多い僕にとっては重すぎです。さて、どうします?笑
投稿情報: siwata | 2008年1 月24日 (木) 03:07