ポニーキャニオン (2006/04/26)
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第35話の本物ってなんですか?の巻がとても深かったです。
好き嫌いが、減った
「ガングロたまごちゃん、はじめてのおでかけ」
こういう雪の降る寒い日は、自宅で鍋が定番だろう。(我が家に限っては、自宅で恵方巻きを作ることになり、その流れで手巻き寿司になってしまったが)
鍋の定番は寄せ鍋、すき焼き、湯豆腐、あんこう鍋、ブイヤベース、そしておでん。大根とか卵とか本当に幸せになる。
おでんといえば、リリーフランキーさん原作の「おでんくん」が大変面白い。
今では子供よりも僕の方が楽しみにしている。
おでんくんをご存じない方のために、簡単にあらすじを。
東京都内(後ろに東京タワーが見えるのでおそらく港区か品川区あたり)の屋台のおでん屋さんの「おでん槽」の中、「おでん村」が舞台。「きんちゃく」のおでんくんが主人公で、その他数多くのおでんダネが生活している。変わり種のキャラとしては「神様」というのがあり、神様だけはおでん村と人間世界を行き来できているようだ。屋台の「おじさん」と話したりしているシーンがある。
非常に興味深いのは、人間世界でおでんの屋台にお客さんが来て、注文をし、屋台のおじさんがおでんを「おでん槽」から取り出すとき。おでん村で何が起きるかというと、空から箸が降りてきて突然つまみ上げられちゃうのだ。たとえばおでんくんと、だいこん先生、たまごちゃん、ウインナー君が一緒にハイキングに行こうとしているときに、突然おでんくんだけつまみ上げられちゃうということが起きる。おでんくんは「ああ~こんな時に~」などと言いながら連れて行かれる。
では連れて行かれた(注文された)おでんダネは、永遠にいなくなっちゃうのかというとそうではない。しばらくすると「海」からザザーッと帰ってくるのだ。実に興味深い。
またもう一つ特徴的なのは、各おでんダネは同時にひとつしか存在しないということだ。オブジェクト指向(OO)プログラミングの用語で言うと、各おでんダネにはインスタンスがひとつしか許されていないことになる。つまりシングルトン(Singleton)パターンが適用されているのである。ちょうどしっくりくるので、オブジェクト指向プログラミングの用語で説明を続ける。
つまりおでん村では、おでんダネというスーパークラスから派生した各種おでんダネのサブクラス(卵クラス、こんにゃくクラス、大根クラス etc)があり、各クラスはシングルトンパターンによって、同時にひとつのインスタンスしか許されない。一度、連れて行かれて海から戻ってきたときも過去の記憶があることから、各キャラクターの記憶などのパラメータはインスタンス変数ではなくて、クラス変数として保存されている。
正直、箸で連れて行かれるシーン(delete、deconstruction)と、海から戻ってきたシーン(new, construction)を見たときは、どうすることもできない外部の世界の影響を受けるおでん村という世界、そしてその世界のルールに非常にワクワクした。ちなみにおでん村の広さは限りないようだ。その他にも、さまざまな場面で登場する比喩が面白い。たとえば、仕事に追われたOLがおでんを食べに来て、せっぱ詰まっている。おじさんが、すっとおでんを目の前に置く。おでんを食べたお客さんのお腹の中で、食べられたおでんくんとその仲間たちはお客さんの「内なる自分」と遭遇し、色々話を聞いてあげて内なるOLをいやしてあげるのだ。たまらない。
昨日、数話まとめて再放送されたみたいだが、ミスした。
次回は2月15日(金)に、再びまとめて再放送するみたいなので、興味のある方はどうぞ。
ちなみにおでんくんテーマ曲の「テキワナタイン」も良いですよ。
avexのおでんくんサイトはこちら(いきなり曲が流れるので注意)
おでんくんとエナポゥ Elvis Woodstock
エイベックス・マーケティング (2006/12/20)
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