今日はKDDI総研さん主催のKDDIさん社内セミナーで、Skypeについて講演させていただきました。
懇親会では、非常に興味深いお話しがたくさん出たなかで、差し障りのない内容かつ個人的に懐かしかったのは、アマチュア無線の話でした。
出席していただいたIさんのお父さんは、アルファコード(4)だそうで、アマチュア無線では神ともあがめられる存在です。ご本人もその昔(まだお若いのに)、PCとアマチュア無線をつなげて通信をされていたという筋金入りです。
僕自身はアマチュア無線の免許を持っていませんが、父がアマチュア無線好きで、子供の頃の記憶としてアマチュア無線のある生活は今でも懐かしく覚えています。印象に残っているのは、家族旅行で車移動しているときの思い出です。
我が家は家族旅行がとても多い家庭だったと思います。後半は子供たちの希望でキャンプが増えました。家族旅行はたいてい(おそらくすべて)車で連れて行ってもらいました。小学生のときは、伊豆の宇久須キャンプ場が我が家の(子供たちも)お気に入りで、毎年夏休みが始まってすぐに4泊位の日程で泊まりに行っていました。僕が小学校高学年から中学校くらいの時は、車で佐渡島のキャンプ場まで行ったり、瀬戸大橋を渡って四国でキャンプしたりしました。今思い出してもとても楽しい思い出です。
そんな家族旅行の車移動の最中、父はよくアマチュア無線で話をしてました。「モービル」(車からアマチュア無線をすること)で、地元の「固定」の人(自宅で無線をしている人※1)と話すと、地元の人しか知らない道を教えてくれたりしてワクワクしたものでした。またあるときは、モービル同士で話をしていると、実は相手は同じ道路を向こうからこちら向きに近づいてくる、コカコーラのボトルを運ぶ(例の赤い)トラックの運転手さんだったこともありました。すれ違い時に手を振ってくれたりして、旅に彩りを添えてくれたものです。すれ違った後は、どんどん遠ざかるので、徐々に電波が悪くなります(泣き別れモービルといいます)。そんなときに何とか音声が通じるうちにお別れを言えると良いのですが、そのまま声がとぎれとぎれになって聞こえなくなり、そのまま終わってしまうこともあります。そんな刹那な出会いの切なさも、アマチュア無線から感じました。
(※1)駐停車状態で無線をすることを「半固定」といいます。
とりとめもない話なのですが、要は、振り返ると我が家はとても楽しい旅行をしていたなあ(連れて行ってもらったなあ)と改めて思い出し、家族に感謝しなければいけないなと思ったという話です。笑。
僕の母は昔から僕に「あなたは、将来父親になっても、お父さんほど子煩悩になれないかもよ」というくらい父の家族サービスはすばらしかったと、実際思います。そんな僕も、父になり、子供と遊んでいる姿を見ると、母もよほど意外なのか「あのしんちゃんがねぇ。パパをやっているよ」と感心しきりです。父には及ばないと思いますけど、僕の場合楽しいことしかしないので(笑。でも父もきっとそうだったと思います)、子供と遊ぶのが楽しいからそうしているだけですが、一方で、子供の立場に立つとこうして30も半ばになっても昔のことを思い出して「楽しかったなあ」と思い出せる記憶を作ってくれた親にはやはり感謝です。
楽しいことしかしない、不自然なことはしない(無理しない)がモットーの僕ですが(※2)、子供の豊かな幼児体験のためには、それを初めて崩して捧げたいと思っています。これも親になるということなんでしょうかねぇ。それも自分の楽しさのためであることに変わりないので、やはりモットーどおりか...
ですから、30年後に僕の子供が、僕に感謝するblogを書いたら、感謝の必要はないときっぱり言うと思います。だって僕が楽しくてやっているんだから。でもきっとそういう気持ちになるだろうな > 子供。それもよくわかるので素直に「どういたしまして」だな、やっぱり。
(※2)人生ルールの暴きの一種なんですが、こう書くとすぐ誤解する人がいるので、今度ちゃんと書きます。
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