寝る前に必ず何かアナログな遊び(トランプ、水道管ゲーム、パズル、ドミノ倒し etc)をするのが、うちの息子の定番なのですが、まあ、負けると悔しがって泣く。寝る前にあまり泣かせてもと思って、わざと負けることもしばしばある。
ところでそういう息子を見ていて、なんで大人は泣かないのだろうと考えた。安易に世の大人が文字通り大人顔で言いそうなのは「大人はそんなことで泣かないのだ」という文句でしょう。つまり「大人になり、精神的に成長したので、そのようなことで感情を揺らしたりしなくなったのである。君もがんばりたまえ」ということが言いたいわけだ。
が、いやいや、そんなことは無いと思った。精神的に成長したのではなくて、単にトランプのプライオリティが下がったのだ。実際、大人になってプライオリティが上がってきたものが対象の場合は、大人だって、まったく心穏やかにいられないのです。たとえばお金、恋愛、出世、など。これらプライオリティが高いもので、負けたり、それらを失いそうになったときはやはり心を乱し、あるいは泣く人だっているだろう。
子供はお金や恋愛出世なんて関係なく(多少あるかも知れないがとてもプライオリティが低い)、そんなことより、今遊んでいる(あるいは勝負している)トランプに勝つことがトッププライオリティというか、その瞬間の「全て」なのだ。大人にとっては子供の相手をしてやっているに過ぎないので、ここでトランプに勝つということは、ほぼ最低のプライオリティだろう。そう。単にこの、プライオリティの違いであって、負けて泣いている子供に偉そうに「これしきで泣くな」とは言えないのだ。状況が変われば何とやらだ。それはアンフェアというものだ。
Anyway, 何も賭けていないトランプごときがプライオリティなんて、やはり可愛いものです。
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